お彫刻家のおことば
このタイトルで「くす」っと笑った方、おられると思います。
彫刻家の田島享央己さん(シドロモドロ工作所)の
『シドロモドロ工作所のはじめてのお彫刻教室』(河出書房新社)が出版されました。
彫り方の解説などもあって、ええ、とてもためになる本です(この本の文脈に沿ってみました)。
彫刻ってきっと、ゾーンに入る芸術なのかなあと想像します。
わたしの拙い体験でも、小学校の図工の時間に体験した彫刻で
ああ、あれはゾーンに入っていたなあ、と今でも思い出すことがあるくらいです。
田島さん、この本の中でこんなことをおっしゃっています。
やめないということは、 夢中になるということです。 夢中になるとは、「大好き」であるということです。 ・・・(略) それでも夢中になって何個も作っているうちにだんだんと知識が増えてきて、やり方やコツを会得します。そして、そのやり方をなぞるようになります。そんな時に人は「飽きた」、・・・(中略) ・・・仕事のシステムは身体に覚えてもらって、頭はいつも空っぽにしておき、絶えず、最良の方法は無いかと試行錯誤すれば飽きずに続けられると思います。 同著, 「お彫刻を始める前に」p28
これは以前に書いた「変化のステップ」で書いたことにもつながります。
やり方(「仕事のシステム」)は意識しなくてもできるように(「身体に覚えてもらって」)、その先からどんどん楽しくなってくるように「絶えず最良の方法は無いかと試行錯誤すれば」大好きなままで「飽きずに続けられる」。
やっぱり、同じこと言ってますね。
おおむね、人は気に入ったことを続けていられる環境(自分の内面も、周りの環境も)を作りたいと思うものですので、この言葉を、ちょっと心に留めていただいてもいいと思います。
田島さんはTwitterもたのしいです。
作品も見に行きましょう。
本の写真
作品もかわいらしいものからかっこいいものまで、たくさん載ってます。