オランダの教育とコーチング
昨日は、「これからの教育のあり方 オランダのコーチング型教育から見えてきたもの」と題した講演に行ってまいりました。
講師は、長澤瑞木さん。なんと大学を卒業されたばかりです。
わたしは技術企業のコーディネートを長く続けていて、最新の技術を使うということと並んで、「すでにあるもの」を「どう使うか」という面で特徴のある企業様のお手伝いをたくさんしてきました。
最近のメインであるコーチングも、ある程度長くある(40年くらいですかねえ)理論で、「どう使うか」「なんのために使うか」にフォーカスする時期だろうと思っているので、様々な事例のひとつとして「教育」への適用を知ることができたのは、とても良い機会でした。
わたしはまとめるのが苦手なので話があちこちに飛びますが
オランダでは、コーチングが当たり前にある、教育に必要不可欠なものとなっているそうです。プロジェクト型の学習と、教わること(読み書きそろばん的な)、そして学校生活について(いわゆる生徒指導?)、どれにおいても教員との振り返りを大切にされているそうです。その際は、もちろんコーチング型の問いがなされます。
たとえば。
体育の時間。クラスをふたつに分けて、マット運動と跳び箱の練習をしている時。列がぐちゃぐちゃになってきて、生徒たちがぶつかったりしました。どうするか。
きっと日本なら、先生が範囲を決めて「はみ出ないように!」って言うとかかな?
オランダの先生はマットと跳び箱を中断させて、今起こっていることを認識させ、これは問題なのかどうか、問題だとしたらどうすればいいか、を考える時間を持ったのです。その権限を個々の先生が持っている(もちろん責任も負っているでしょう)、持たせても大丈夫、と言うのが、すごいことだと思います。
これを支えているのは、たぶんオランダは教育実習制度。
大学1年時から週に1回あり、実践・フィードバック(コーチング式に)を繰り返すことによって、理論の学びがより深くなるとのこと。さらに、学生の社会貢献として、毎週1時間、小学生と中学生にコーチングを実施しているんですって!なんと素晴らしい!
こういうのって、言われたことをこなす教育に比べると、めんどくさいように思えます。でも、ゆくゆくは、(この言葉でいいかな?)生産性がものすごく上がるのです。つまり、ものすごく成長するということ。
会社に置き換えて考えてみると、
戦略をコンサルタントなんかに考えてもらって、それを黙々と実行するか
それとも、コーチングで社員ひとりひとりの力をつけて育てるか
この違いに似ているなあと思いました。わたしの結論としては、両方やればいいと思います。そして、それぞれに長所短所があると思います。
コーチングに関しては、
長所:コーチングでつけた社員の力は失われない
短所:成果が数字にあらわれるまでには時間がかかる
とりあえずやってみて、コーチングによって振り返り、コンサルタントの戦略を理解するこの流れ、いいと思いません?
きっと、このオランダ式の教育に関しても、長所短所があるでしょう。
でも、オランダの教育は、たくさんの選択肢が用意されているそうです。
そして、転校とか留年にネガティブなイメージがほとんどない。
合わないなあ、と思ったら、変えればいい。
これは、そもそもの国民性もあるかもしれませんが、コーチング教育がはじまって20数年がたち、国民に根付いてきた証拠なんだろうなあと思いました。
主体的に考えることができる、主体的に選ぶことができる、そして、選ぶ選択肢が用意されている。
とてもいい、流れなんだと思いました。
しゃしん
桜、咲いてきましたね!
写真撮ってない!と思って、窓を開けて撮りました。
明日はちゃんとする。