共感 ≠ 同意
まずは相手の話を聞くのがオススメ、と書きましたが
「共感」と「同意」がごっちゃまぜになる方っておられるなあ、それはいかん、と思ったので
ちょっとそういうことを書こうと思います。
コーチのスキルってたくさんあるんですけれど
「聞くこと」の訓練もたくさんします。
これって結構難しくて、
アドバイスしたがるコーチとか、お客様の話を途中で奪ってしまうコーチとか
いるんですよ(いるでしょ?)。
それは、トレーニング不足なのか、本人が気づいていないのかなんなのか。です。
その「聞く」トレーニングの際にいつも言われるのが
「共感すること」です。
でもそれは「同意ではない」。ということは、「反対でもない」です。
どうですか?おわかりいただけますでしょうか。
きれいな言葉で言いますと、どこまでもフラットに、という感じでしょうか。
フラットに、ゴールに近づくために。
お話しされている内容に
「そうそうそう!わたしもそう思う!」と
あなたが思うことは、少し横に置いておいて
また、「それは違う」と思うことには
そうですか、あなた(交渉相手)はそう思うんですね、と思う。
コーチは、そんなトレーニングを受けています。
これをね、そのまま実行してくださいとは言いません。
でも、「他人の意見に流されがちなの」という自覚のある方は
ちょっと頭の片隅に置いておいていただいてもいいのかも、と思います。
共感のない交渉は、信頼が生まれません。
信頼のない関係は、おそらく上手くいきません。
信頼は、必ずしも同意から生まれるものではありません。
少なくとも、共感から始まる関係は、まずいものではありませんよ。