初日の貴景勝関の言葉から(コーチング的考察)
昨日から大相撲が始まりまして、だいたい場所中に1回はこちらでも話題にするのですけれど
初日早々、コーチ的に興味深い言葉がありましたので、ご紹介します。
大関 貴景勝関のNHKインタビューからです。
先場所(9月)、大関は優勝争いの一角を担っていたのですが
終始、優勝した正代関に一歩及ばず(途中まで正代と並んでいたが正代に負けた。誰かが正代を破れば優勝のチャンスあり)という状況でした。
それを振り返って、これをこのように表現されていました。
追いかける状況は、人の結果次第で決まってしまうところがある
そもそも追いかける状況をつくるのがよくない
自分が追われる状況にしないといけない
つまり、トップに一歩及ばなかったので
優勝争いを自分でコントロールできず、他人の状況に委ねてしまった
自分がトップに立ち、自分でコントロールできる立場にならないといけない、ということです。
もう、いくら自分が勝っても優勝に及ばない、そういう状況は歯がゆいものだったでしょう。
これはコーチングでお伝えしている、
自分ごととして考えましょう、自分の足で歩きましょう、自分を取り戻しましょう、自分軸で、
といったことと同じだなあ、と思いました。
自分で自分の人生をコントロールする、これはコーチングの大きな目的のひとつです。
あわせて、おもしろいなーと思ったのが
9月まで、国技館は定員の約4分の1である2500人の定員でしたが
今場所からは倍の5000人にしているそうです。
その違いを聞かれて大関、
「暖かくなった気がする」と。
わたしが学んだコーチングでは、その人がどの感覚を処理するのが得意か、ということをまず考えるように、と教えられました。
貴景勝関はじめ、上位の力士のみなさんはだいたい「体感覚」が優れているように思います。
これは、相撲の動作は視覚や聴覚よりも、「体感覚」を使うのが向いているだろうと思うからです。
だから、「暖かくなった」と発言されたのは、その通り!なのです。
(3月の無観客開催の時、炎鵬関は振り返って「寒かった」とおっしゃったそうで。これもなるほど)
例えばNHKのアナウンサーさんは「拍手の音が大きく聞こえます」と実況でおっしゃっていることが多いようです。(聴覚)
解説の親方衆は「(升席が)埋まってますね」とおっしゃっている方がいました。(視覚)
観戦されたお客様もそれぞれ感じておられたでしょうね。館内に入った時の圧(体感覚)を感じた方もおられるかもしれません。
そんなこんなで、珍しく貴景勝関の話題でした。
写真は台湾のヤクルト。日本のより大きかったです。
貴景勝関のヤクルト化粧まわし、おしゃれですよ!