「子供のために頑張る」と「自分の幸せのために行動する」をいい感じに成り立たせるコーチングの秘密

「日本のためにがんばってください」と、誰かが誰かに言われたそうです。まあ、日本代表●●みたいな人に偉い人が声をかけるなら、そういう言い方になるのかなあと思います。そして、このニュースで言われた当事者の方は、それをモチベーションにしてそうな気がするのでいいのかなとも思いますけれでも、コーチとしては嫌だなあと思うのです。

○○のため、というものは全て「自分の幸せのため」に結びついていなくてはなりません。断定はしないコーチですが、ここだけは言わせていただきたい。全ての行動（生きること）は「自分の幸せのため」であるべきです。そしてできることなら「将来の幸せ」ではなく「今、幸せ」を大切にしてほしい。

ということを前提として、きっと森保監督の「日本のため」は「ご自分のため」になっているのでしょう。でも、なかなか口には出しにくい。特に公人や有名人はそうだと思います。この風潮が、コーチとしては嫌なんですよ。だって、このニュースを見た人が、無意識に「自分のため」の言いにくくなるじゃないですか。私は偉い人（総理大臣とか）が「あなたのために、がんばってください」と言ってくれるような世の中になってほしいんですよね。

私がコーチとして関わらせていただく人の中で、ここの整理が難しいんだろうなと思うのは「お母さん」です。「子供のため」で走っているときは気づかなくても、ある時にふと立ち止まる時期があるようです。不思議と「お父さん」にはないかもしれません。そういう時にコーチにお声をかけていただくことが多くて、一緒に整理することをやらせていただいています。「それは、なんのため？」「それは、自分に何をもたらしますか？（それはあなたの幸せにつながってる？）」ということを質問します。これで「は！」と気付く方もいれば、結構ムキになって「自分のため」を許容しようとされる方もいらっしゃって、これをコーチが判断するのではなく「いかがですか？」なんて聞くことで、徐々に言語化していただく（すると整理になり、発想になります）練習をしています。

気づいていただいたら、その後のやり方はいくつもあって。手放すものと、両立させるものと。辛い悲しい寂しい、などと思いながら手放す（両立する）のはつらいので、人に聞かれた時に「なんかうまいことできてますわー」と軽く答えられるくらいのテンションに調整するといいのかな？と思いませんか？

ええと、なんの話かというと、私は「自分の幸せ」は自分勝手だ！と思う人をなくしたい、みんなが「自分の幸せ」に目を向けてほしい、という願いなのでした。これ、きっと上記ニュースのおふたりは気づいていると思うんですよね、口に出せないだけで。（と、話が堂々巡る）