忘れ物を解決。かまいたち山内さん方式は無意識を上手く活用したメソッドでした。解説しますね。

これ、ご覧になりました？

いつもの「かまいたちチャンネル」です。濱家さんが忘れ物が多いということで、山内さんが実践している対応方法をレクチャーするという動画です（ぜひご覧ください）。その対応方法はこちら（動画ご覧くださいね）。

全体的に、この「山内式」は、意識には限りがあるから無意識に任せよう、というメソッドです。私も忘れ物をする自覚、時間を忘れてしまう自覚があるので、意識する部分は全てスケジューラとアラームに任せています。あと、出かける準備は前日にやって、導線がスムーズに流れるように工夫しています（マスクをしてコートを着てカバンを持って靴を履く、がぐちゃぐちゃになるとわけがわからなくなるのです）。

山内式、まず初手の「忘れ物をする人だと自覚する」ということについて、コーチとしてはちょっと新鮮でした。コーチングの中で、いらない思い込みを手放して、これから必要な思い込みをインストールする、ということをよく行いますが、「私は忘れ物をする」「新幹線には何かを持って乗る」という思い込みを無意識にインストールする、というのもありだなと思いました。少なくともこれで、手ぶらで新幹線を降りることはなくなりそうです。（荷物を全部上にあげる、ということができるなら、新幹線の到着間近のチャイムがなったら立ち上がって荷物棚をみる、という行動をインストールすることもできそうです）（チャイムの音、変わっちゃうけど）

動画の順番とは違いますが、「自分の邪魔になるところに置く」「思い出した時にやる」は、意識にあるうちにやりましょうということ。無意識は無意識の行動ですので「当たり前のこと」「いつもやること」を強化するのは得意です。でも「明日はこれを持っていく」については意識が担当する分野。将来の自分の意識が対応できるように、という工夫です。いつも絶対に通る玄関や触るドアノブに荷物を置くことで、とりあえず一旦は意識せずに済みます。

「周りの人に言う」「アラーム作戦」については、その上での外付けハードディスク効果です。これも、「あれを持っていく」を意識から外すための工夫ですね。

これらを理解できるけれど、濱家さんはうまくいっていません。私も本で「ブランコ効果」として書いたような気がしますが、スムーズに流れるような工夫を考えていくことが必要なのかもしれません。おそらくそれを邪魔しているのが「めんどくさい」。全てのレクチャーに「めんどくさない？」「嫌じゃない？」とおもしろで返している濱家さん。おもしろですけど、これはきっと本音でしょう。

もうここまでいくと、たぶんご本人では整理もつかないと思うので、無意識をちょうどいいように調整するコーチングでいい感じにしていただきたいなあと思います。コーチはあなたの「めんどくさい」を整えていくのが好きな人種です。コーチのスキルを使うと「アラームかけようと携帯を手に持った時にTwitterを立ち上げてしまう」といった行動を無意識に変えることなどもできたりします。これを苦痛を我慢するという形で行動する（新幹線で荷物を上にあげない：狭い重い、寝る間際に玄関に携帯を置く：眠いとか）のはしんどいので、苦痛なく行動できる方法を見つけていきます。それこそ「部屋から玄関まで何歩？」というところから対応策を考えるお手伝いをいたします。

そしてあんまり関係ないけど。ツッコミ役の人は、実はコーチングを受けるのが上手でなかったりします。「もしこうなったら？」「いや、でもこんな場合は」などの発想が湧き出てしまい、本筋からずれていってしまうからです。無意識は 1 Thing で動いているので、そのものズバリの課題をいくつも解決していく方が効果があります。もちろんコーチは軌道修正していきますが、時間がもったいないですよね。コーチングを受けるときは、ちょっとネジをゆるめて「へーーちょっとやってみようかな」くらいの感覚の方が上手くいきますよ。

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