人は理屈ではなく感情で動く。大谷翔平選手でわかるように、目的とわくわくの原動力は侮れません。

進学や就職で、環境が変わる方が多い季節です。新生活にわくわくなさっているでしょうか。それとも心配でドキドキ？はたまた、これでよかったんだろうか、なんてちょっと沈んでいる人もいらっしゃるのかもしれません（そうじゃないことを祈ります）。

大谷翔平選手が高校生の時、ドラフト会議の結果、日本ハムが交渉権を獲得しました。大谷選手は高校を卒業したらメジャーに行きたいと公言されていて、さてどんな交渉に？！と注目されていたことをうっすらと覚えています。結果はご存知の通り日本ハムで5年ですか、活躍した後に、異例の速さでアメリカに渡った大谷選手。交渉時の様子が、WBC関連の記事とともに出ていました。曰く「交渉の潮目が変わったのは、『投手も打者も両方やっていいよ』と伝えた時」だそうです。大谷選手の目的（人生の目的、かもしれませんね）はメジャーリーガーになることに留まらず「パイオニアになる」ことだった、そのために「投手も打者もやる」という手段に魅力を感じた（わくわく）ということを、日本ハムサイドが明確に把握していたかどうかはわかりませんが、結果はみなさまご存知の通りですね。

確かに当時、両方やるなんてとんでもないとか、現実的に考えたらとか、それで失敗したらどうするんだとか、そもそもそれで年俸はどうとか、そんな議論を外野がやっていた気がします。こんな理屈よりも、大谷選手を動かしたのが「わくわく」だった、その「わくわく」があったから努力もし、こんなに素晴らしいプレーヤになったということは、コーチとしてとても勇気づけられることです。

これを自分自身に当てはめてみて。いかがでしょう。今選んでいる道は「わくわく」でしょうか、それとも「理屈」でしょうか。「理屈」で選んだ道であっても、その中で「わくわく」を見つけたらいい。もし今、進む道に迷っている人は「わくわく」で進んでみたらいいと思います。「わくわく」なら、大谷選手のように「やりたい」と思って「やります」。もっとできるように考えて「やります」。そうしたら、何かしらを成し遂げることができるでしょう。でも「理屈」で選んで「わくわく」を見つけられなかったら。ちょっと想像するのも苦しいですね。

ということを書いたのも、進路選びで「理系が得だ」とか「文学部は就職できない」とか、親御さんがおっしゃることって多いんですよね（これは思い込みです）。間に受けて（あまり考えず）進学して「無駄だった」という人、もったいないです。就職でも最近は親御さんのご意見を聞く方が多いみたいです。親御さんは社会人の先輩ですので、意見を聞くことはもちろん大切です。でもそれに流されるのではなく「自分はなんのために就職するのか＝目的は？（お金？夢？時間？他には？）」の視点をしっかり持って、会社を選んでくださいね。