自分に優しくできるから、他人にも優しくできる セルフコンパッションよしなしごと
セルフコンパッション(他者を思いやるように、自分自身のことを大切に思うこと)について、考えています。
人にやさしく、と同じように自分に優しく
私は今スイスに住んでいて(絶賛帰国準備中!)、その前から旅行していてもヨーロッパの方が肌に合うなあと思っていました。
たまたま「ねばならない」の教育をあまり受けていなかったので
自分にやさしい、命令や強迫観念をベースに頑張ることが苦手(なので引っ越しとか好きじゃない)、でも好きなことやりたいこと得意なことはとことんやる(梱包とか整理は好き)、そんな人物に育ちました(育ってしまいました?)。
日本では珍しいのかもしれません。が、ご存知の通り、私はそんなにびっくりするような経歴ではありません(プロフィールはこちら)
受験歴でいうと、中学受験が最後なので「通らねばならない」はなかった(落ちても地元の学校に行けばいい)。たぶん地元の中学に進んで高校受験をしていたら、一応一族全員が通った賢い高校があるので、そこに「通らねばならなかった」かもしれませんが、うまく離脱。
大学への推薦も平均評価で見てもらえる学部だったので「英語が5でなければならない」「上級の物理を選択しないとならない」という縛りはありませんでした。
就職も、なぜか「新卒で就職せねばならない」という意識、知識を得ることがなく(なぜだ)、ま、生きていければいいだろう(実家に住んでいるし)くらいの意識で
超就職氷河期にそれでは就職できず、興味のある仕事にアルバイトから潜り込む、ということをやりました。
興味のある仕事だから、一生懸命やります。うまくできる時ばかりではないけれど、「若いのに頑張っているな」と思ってくださる方に囲まれていたのでしょう。非常に心地よく過ごし、嫌な思いをする時(大事にされていないなと思った時)には辞める、というサイクルで転職してきました。
働いた環境がすばらしくて、爪が赤かろうが、派手な服着てようが、何か言われたことはありません。皆さんにとても可愛がってもらいました。これも仕事をしっかりしていたおかげかもしれません。
と、振り返ってみると
半生収入(雇用されていた時の収入)は低いよね?と思われますか? そうですよね、私もそう思います。お金の面は、これからです。
私に与えられた環境が、私のセルフコンパッションを育むには最適だったのだと思います。そして、その弊害(私の場合半生収入)もなくもないかな?という感想でしょうか。
そう、セルフコンパッションを育むには環境が大きな影響を与えます。
話は戻って、
これは私が見たヨーロッパに限定しても、とてもよく分かります。
自分に優しくできるから、他人にも優しくできる
ヨーロッパでは、
スーパーのレジの方は座っています
個人店のようなお店でも店員さんは座っています
営業時間が過ぎると閉まります、なんならその前から入店できません
私にはわからない、とはっきり言います
工事など、決まっていた期間内に仕上がらないことが多いです(だって天候の影響とかあるものね)
でも、(特に私の周りのスイスの人は)
やっている時は一生懸命あなたのことを思って仕事をします
高いパフォーマンスを出そうとします
私もあなたも心地いいといいよね?と思っています
効率的にゴールを目指します
これ、いいと思いませんか?
逆にしてみましょうか。
あなたのことなど考えずに仕事します。私の都合優先です。
パフォーマンスなんて発揮しません。
心地いい、なんて関係ありません。
非効率でもいいです。ゴールなんて分かりません。
ああ、暗黒。と思うのは私だけではないと信じています。
ヨーロッパ在住日本人の方のブログなどでは
「期限を守らない」「約束を守らない」「雑である(確かに包むのとか下手な人も多いです。でも一生懸命やってくれる人がほとんどよ)」「責任感がない(責任範囲外のことを頼んでない?)」
なんて書かれていますが
どれもこれも
「自分に優しくできるから、他人にも優しくできる」が現れている事例ではないかなと思うのです。うまく受け止められていないのは、ご自身が自分に優しくないから、きっとセルフコンパッションが苦手でいらっしゃるのかなじゃないかな、と推察しています。さぞおつらかろうなあ、なんてね。
読んでもらうために大袈裟にステレオタイプに書いておられるのだと信じていますけどね。
というわけで、セルフコンパッションについてのよしなしごと、でした。